空気が触れない「歯周ポケット」に入り込み、増殖する

実は歯周病になると、いくら治療をしても歯周組織は完全に元通りません。そのため、できるだけ早いうちに処置を施し、進行を遅らせて歯を長持ちさせることが大事なのです。進行を遅らせれば遅らせるほど、歯の寿命が長くなります。逆に、治療に取りかかるのが遅れるほど、治療内容は難しく外科的処置も必要になり、またそれだけの治療をしても完全には元通りにはなりません。

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しかも、放っておけば悪化して次第に歯がぐらつき、最終的には歯が抜けてしまったり、あるいは抜歯をせざるを得ない状況になってしまったりするのです。大切なのは、早期発見・早期治療。生涯にわたってご自分の歯で食事を楽しめるよう、できるだけ早い対応を心がけましょう。

 

空気が触れない「歯周ポケット」に入り込み、増殖する

歯周病菌は嫌気性菌です。その名の通り「空気が嫌いな菌」なので、空気に触れないところに潜んでいます。しかし、私たち人間は口で空気を吸いますね。その時、歯の表面はもちろん空気に触れます。つまり、歯の表面にいる歯周病菌は、呼吸をするだけで死んでしまうのです。

そのため、歯周病菌は空気の届きにくい場所、例えば歯と歯茎の隙間や溝(歯周ポケット)に住みつく傾向があります。誰でも歯と歯茎の隙間には溝があるものですが、健康な方の場合、その深さはわずか2~3mm程度です。なかなか歯周病菌が留まることができる深さではありません。

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しかし、歯磨きを怠ったり生活習慣が不規則だったりする場合には、歯茎が炎症を起こして腫れてしまいます。そして、ぷよぷよとした触り心地になったら要注意。こうなると溝の深さは4~5mmと深くなり、菌が住みつきやすくなるのです。こうして溝の中に住みついた歯周病菌は、どんどん悪さを働きます。徐々に歯茎の下にある骨を溶かしていき、骨が溶けていくとますます溝は深くなり、さらに菌が増えるという悪循環に陥ります。

健康な人であれば、20代まではほとんどの方が歯周病にはなりませんし、なったとしても、ただ歯茎の炎症が起きているだけの「歯肉炎」という状態で留まります。ただし、一度骨が溶け始めてしまうと、病気の進行スピードは瞬く間に速くなっていきます。車に例えれば、アクセルをベタ踏みしている状態。「歯周病は怖い」とよく言われるのは、こういう原理にあるのです。

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